鳶工(足場工・足場鳶)とは?仕事内容や魅力、将来性と関連資格を徹底解説

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鳶工(足場工・足場鳶)とは?仕事内容や魅力、将来性と関連資格を徹底解説

鳶工(足場工・足場鳶)とは?仕事内容や魅力、将来性と関連資格を徹底解説

現場仕事が初めてで「本当にやっていけるのかな?」と不安を感じていませんか?この記事では、建設現場に欠かせない存在である「鳶工(とびこう)」の仕事について、未経験者にもわかりやすくご紹介します。足場鳶や足場工とも呼ばれるこの職種は、単に「高所で作業する怖い仕事」ではありません。実は、チームワークや達成感、身体を動かす爽快さなど、やりがいにあふれた職業です。 本記事では、「鳶工ってどんな仕事?」「本当に自分に向いてる?」「将来も安定して稼げる?」といった疑問に答えながら、鳶工の魅力やキャリアアップの道、取得しておきたい資格まで解説していきます。

もくじ
  1. 1.鳶工(足場工・足場鳶)の仕事内容とは?
  2. 2.鳶工(足場工・足場鳶)の魅力とは?
  3. 3.鳶工(足場工・足場鳶)に向いている人とは?
  4. 4.鳶工(足場工・足場鳶)の将来性とキャリアアップ
  5. 5.鳶工(足場工・足場鳶)に関連する資格
  6. 6. 関連の求人情報を見る

鳶工(足場工・足場鳶)とは?仕事内容や魅力、将来性と関連資格を徹底解説

鳶工(足場工・足場鳶)の仕事内容とは?

鳶工(とびこう)は、建設現場で最初に登場し、最後に現場を離れる職人です。その主な仕事は、作業員が安全に作業できるように足場を組み立てたり、工事完了後に解体したりすること。建物の規模や形状、作業内容に合わせて足場の設計や組み方を変える必要があり、高い技術と現場対応力が求められる専門性の高い仕事です。一見すると高所作業ばかりに見えるかもしれませんが、実際は綿密なチームワークや安全管理のうえで行われており、未経験からでも現場でしっかり学んで一人前を目指せる職種です。

高所作業のための仮設足場をつくる仕事

鳶工のメイン業務は「足場」を組み立てることと、それを撤去する「解体」です。足場は高所での作業を行う他の職人が安全に作業するために欠かせない設備であり、非常に重要な役割を担っています。使う資材は鉄パイプやクランプなどで、それらを現場ごとに適切な配置で設置していきます。建物の高さや構造によって求められる足場の形も異なるため、現場ごとに臨機応変な対応が必要です。

建設現場のスタートを支える仕事

建設工事が始まる際に、最初に必要とされるのが鳶工による足場の設置です。つまり、鳶工が仕事を始めないことには、他の職人が現場に入って作業を行うことができません。そのため、鳶工は現場のスタートを支える「影の主役」とも言える存在です。また、足場の安定性や安全性が全体の工事の進行に大きく影響するため、責任感と誇りを持って取り組むことができます。

現場ごとに内容や建物の種類が変わる

鳶工の仕事は毎回同じではありません。戸建て住宅の足場から、高層ビルや商業施設、橋梁工事、工場など、多様な建築物の現場に対応します。そのたびに足場の規模や形状、設置方法も変わり、常に新しい発見と工夫が求められます。日々同じ作業を繰り返す単調な仕事とは異なり、現場ごとに変化があるため、飽きずに長く続けられるという声も多く聞かれます。現場のバリエーションが豊富な分、自分の技術力や対応力も自然と伸びていき、成長を感じやすい職種です。

高所作業があるが安全対策も万全

鳶工の仕事には高所での作業がつきものですが、現在の現場では安全対策が徹底されており、安心して働ける環境が整っています。フルハーネスの着用、安全帯の装着、ヘルメットの義務化、定期的な安全講習の実施など、安全管理には万全の体制が取られています。最初は怖さを感じることもあるかもしれませんが、先輩のサポートや適切なトレーニングを通して、徐々に慣れていくことができます。「高いところが得意ではない…」という方も、実際に現場で慣れていくうちに克服するケースが多いので安心です。

鳶工(足場工・足場鳶)の魅力とは?

鳶工の仕事は「体を動かす力仕事」というイメージが強いかもしれませんが、実はそれだけでは語りつくせない魅力がたくさんあります。日々の作業の中で得られる達成感や、仲間との一体感、そして安定した収入や将来の独立まで視野に入る職業として、長く続ける価値のある仕事です。また、未経験から始めてもスキルアップできる環境が整っており、「手に職をつけたい」「安定して稼ぎたい」と考える若者にとって、鳶工はまさに希望の選択肢の一つと言えるでしょう。ここでは、鳶工ならではの魅力について詳しくご紹介します。

体を動かして働ける爽快感

鳶工の仕事は、一日中体を動かして働くため、オフィスワークとは違った爽快感があります。日差しの下で汗を流し、体全体を使って組み上げていく作業は、まさに「動の達成感」。身体を鍛えながらお金を稼げる仕事なので、トレーニング感覚で働けるという声も少なくありません。また、屋外での作業は閉塞感がなく、現場によっては見晴らしの良い景色を楽しめることも。「じっとしているのが苦手」「体を動かして仕事したい」という方にとって、鳶工はぴったりの仕事です。

毎日の達成感がモチベーションになる

足場を1日で組み上げる現場も多く、その日の終わりに「これだけ完成させた」という成果が目に見えるのは、大きなモチベーションになります。建物がどんどん形になっていく過程に関わる中で、自分の手で何かを生み出している実感を得ることができるのは、ものづくりの仕事ならではの喜びです。単に作業をこなすのではなく、自分の技術や工夫が活かされる環境だからこそ、「次も頑張ろう」という前向きな気持ちになれます。

未経験からでも一人前を目指せる

鳶工の世界では「未経験からのスタート」が当たり前です。実際、多くの職人が初めは右も左もわからない状態から、先輩に教わりながら現場で経験を積んで一人前になっています。現場ではOJT(実地指導)が中心で、先輩が作業のコツや安全な動き方を丁寧に教えてくれるため、安心して始められます。仕事を覚えるスピードよりも「やる気」や「元気」が重視される業界なので、「やってみたい」という気持ちさえあれば、活躍のチャンスは十分にあります。

高収入も目指せる安定した職種

鳶工は専門職であるため、未経験スタートでも比較的高めの給与水準から始められる点が大きな魅力です。また、経験を積むごとに昇給や手当がつきやすく、資格を取得すればさらに収入が上がるケースも多く見られます。現場が増える繁忙期には手当や残業代も期待でき、20代前半で月収30万円以上を目指すことも可能です。将来的には独立して会社を持つ人もおり、「稼げる職人」としてのキャリアも描きやすい職種です。

鳶工(足場工・足場鳶)に向いている人とは?

「自分にこの仕事が向いているのか不安…」という方も多いかもしれませんが、鳶工の世界では特別なスキルや経験よりも、「姿勢」や「性格」が重視されます。特に、真面目に取り組む気持ちや、体を動かすのが好きな人、チームで働くことが得意な人は、自然と現場に馴染んでいきます。また、地道にスキルを積み重ねられる人ほど、しっかり評価される業界です。ここでは、未経験者が安心してチャレンジできるよう、鳶工に向いている人のタイプを具体的にご紹介します。

身体を動かすことが好きな人

鳶工の仕事は一日中動き回る作業が多く、体を動かすのが好きな人にとっては、楽しく働ける環境です。重い資材を運んだり、高所を上り下りしたりと、筋力やバランス感覚も自然と鍛えられます。ジムに通わずして身体が引き締まるという点も、若い男性にとって嬉しいポイントかもしれません。「デスクワークよりも現場仕事が性に合う」「じっとしているのは苦手」という人にとって、鳶工は天職になり得ます。

真面目にコツコツ取り組める人

鳶工の現場では、安全が最優先。どんなに技術があっても、手順を守らなければ事故につながる恐れがあります。そのため、派手さよりも「コツコツ真面目に続けられる人」が重宝されます。日々の積み重ねが信頼につながり、やがては現場の中心的存在へと成長していくことができます。鳶工の仕事は目立たなくても、なくてはならない存在。自分の役割に責任を持ち、丁寧に向き合える人にはぴったりの職種です。

チームワークを大切にできる人

鳶工は常に複数人のチームで作業するため、一人よがりな行動よりも「仲間との連携」が求められます。周囲と声をかけ合い、安全確認を行いながら進めるため、「協調性」や「思いやり」がある人が現場では活躍します。また、自分だけでなく仲間の安全も守る意識を持つことで、信頼関係が強まり、チーム全体の作業効率もアップします。人と協力しながら仕事を進めるのが得意な方には、非常に向いている職場です。

将来を見据えて手に職をつけたい人

鳶工は、体力だけでなく「技術」がものを言う職種です。一度技術を身につければ、年齢を重ねても安定して仕事を続けられるのが大きな魅力。資格を取得したり、現場での経験を積んだりすることで、将来は職長や独立といった道も見えてきます。「このままじゃ不安」「自分の力で稼げるようになりたい」と考えている人にとって、鳶工は未来を切り開けるチャンスとなる仕事です。

鳶工(足場工・足場鳶)の将来性とキャリアアップ

「この仕事を続けた先に、どんな未来があるんだろう?」——そんな不安を感じている方も少なくないはずです。しかし鳶工は、今後も安定した需要が期待されている業種であり、技術と経験を積むことで将来的に高収入や独立も可能な職業です。若いうちからしっかり経験を重ねれば、30代で職長になったり、自分の会社を立ち上げたりするケースも少なくありません。ここでは、鳶工としての将来性や、どのようなステップでキャリアアップしていけるのかを具体的にご紹介します。

建設需要が安定している

日本では老朽化する建物の改修やインフラ整備、災害復旧、都市開発などが継続的に行われており、建設業界は今後も安定した需要が見込まれています。足場工事はすべての建設・解体現場に不可欠な作業であり、なくなることのない仕事です。AIやロボットが進化しても、細かな判断力や現場対応力が求められる鳶工の仕事は人の手でなければできません。こうした背景から、未経験者でも長期的に働ける将来性のある職種として注目されています。

年齢を重ねても続けやすい技術職

体力が求められるイメージの強い鳶工ですが、経験を積んでいくことで「体力より技術や段取り力」で勝負できるようになり、年齢を重ねても活躍の場がある職種です。たとえば、若手の指導や安全管理、工程調整など、現場の運営に関わるポジションへシフトしていくことで、第一線を退いても長く業界に関わり続けることができます。「年をとったら終わり」ではなく、経験を重ねるほど価値が増すのが鳶工の仕事です。

経験を積めば昇給・昇格が可能

鳶工の世界では、経験年数や仕事の習熟度によって評価されやすく、「長く続ければ続けるほど得をする」業界でもあります。最初は見習いとして始まっても、技術や安全管理の知識が身につくにつれて任される仕事の幅が広がり、現場での立場も上がっていきます。職長やリーダーになれば、現場全体の指揮をとる役割を任され、給与も大きくアップ。実力主義の業界だからこそ、努力が報われやすいキャリアパスが用意されています。

資格取得でできる仕事の幅が広がる

一定の経験を積んだあとに資格を取得することで、より高度な作業やリーダー職に就くことができるのも鳶工の魅力です。たとえば「足場の組立て等作業主任者」や「玉掛け技能講習」などの国家資格を取ることで、法律上の制限が外れ、より責任ある仕事を任せてもらえるようになります。資格は現場での信頼にもつながり、給与や手当の面でも優遇されることが多いため、「次のステップへ進みたい」と感じた時に力を発揮してくれます。

鳶工(足場工・足場鳶)に関連する資格

鳶工として長く活躍し、より多くの仕事を任されるようになるためには「資格の取得」が非常に重要です。未経験からでも始められる鳶工の仕事ですが、資格を持っていることで安全性や作業効率の向上に加え、収入アップや現場での信頼にもつながります。また、一定の資格がなければ従事できない作業もあるため、キャリアアップを考えるうえで避けて通れない道でもあります。ここでは、CCUS(建築キャリアアップシステム)の能力評価基準に則り、鳶工として持っておくと有利な代表的な資格をご紹介します。

入職~3年目まで

鳶工として未経験からスタートした場合でも、入職から3年目までに段階的に取得できる資格は数多くあります。中でも「特別教育」「技能講習」「作業主任者」は、現場での役割や収入に大きく関わる重要なステップです。ここでは、それぞれの資格の特徴と、どのような場面で活かされるのかを具体的にご紹介します。資格を計画的に取得していくことで、仕事の幅も収入も着実に広がっていきます。
※全部を取得するのは困難なため、入社した企業の現場で必要とされる資格や、先輩スタッフの取得資格を参考に取得を目指しましょう。

▼特別教育系

フルハーネス型安全帯使用作業特別教育
高所作業を行う鳶工にとって、最初に受講すべき資格です。フルハーネスの着用が義務化されている現場では、この講習を修了していなければ作業に入ることができません。受講時間は約1日と短く、座学と簡単な実技を学びます。安全意識の基本を学ぶ機会でもあり、現場の先輩からの信頼にもつながる第一歩です。早ければ入職初月で取得するケースも多く、必須中の必須資格と言えます。

▼技能講習系

玉掛け技能講習
クレーンを使って資材を吊り上げたり下ろしたりする際に欠かせない資格です。鳶工の現場では、鋼管や板材など重量物の取り扱いが多いため、玉掛けの技術があると非常に重宝されます。講習は学科と実技に分かれ、通常は3日ほどで修了できます。取得することで仕事の幅が広がるだけでなく、現場での信頼や収入アップにも直結します。

高所作業車運転技能講習
高所作業車(高所に設置された作業台)を操作するための資格です。足場設置前や補修作業、点検などで使用されることが多く、安全かつ的確に操作するスキルが求められます。運転系の講習の中でも比較的取得しやすく、2日程度で修了することが可能。鳶工として幅広く活躍したい方には、ぜひ早めの取得をおすすめします。

小型移動式クレーン運転技能講習
つり上げ荷重1t以上5t未満のクレーンを操作するための資格です。足場材や建材を運ぶために使用されることがあり、現場によっては必須となることもあります。講習日数は3~4日程度。クレーン作業を補助する玉掛けと組み合わせて取得すれば、現場内での貢献度が一気に高まります。

車両系建設機械(整地・運搬・積込み・掘削用)運転技能講習
建設現場でよく使われるショベルカーやブルドーザーなどを運転・操作するための資格です。掘削や資材の搬出・整地作業を担当することもある鳶工にとって、取得しておくと重機オペレーターとしても活躍の場が広がります。実技講習もあり、操作を身につける良い機会になります。

車両系建設機械(解体用)運転技能講習
建築物の解体現場では、特別に設計された重機を用いて作業を行います。この講習を受けておくことで、解体現場における重要な役割も担えるようになります。通常の車両系講習に加えて解体専用の知識・技術を学ぶ内容となっており、専門性が高まる分、現場での価値もアップします。

車両系建設機械(基礎工事用)運転技能講習
基礎工事に使われる杭打機やアースオーガーなどを操作するための資格です。土台づくりに関わるため、建物の安全性を支える重要な役割を担います。この資格を取得することで、特殊な現場やインフラ系工事への対応力が高まり、専門性の高い仕事へステップアップできます。

ガス溶接技能講習
鋼材の加工や解体、補修作業などで使用されるガス溶接の基礎を学ぶ講習です。鉄骨工事や解体作業を伴う鳶工の現場では頻繁に登場する作業であり、持っておくと大いに役立ちます。講習は学科と実技で構成されており、初心者でも丁寧に教わることができます。

▼作業主任者

足場の組立て等作業主任者
3年以上の実務経験を持つことで受講できる国家資格です。足場の安全な組立て・解体を監督・指導する責任者として現場に配置されます。鳶工としてキャリアアップを目指すなら、真っ先に取得を考えたい資格であり、取得後は現場管理者としての道が開けます。

型枠支保工の組立て等作業主任者
型枠工事の支保工(支えとなる構造)の組立てを行う際に必要な作業主任者資格です。構造物の安全性に関わる重要な工事を指揮する立場であり、鳶工が型枠鳶としてのスキルを広げるうえで取得が推奨される資格の一つです。

地山の掘削及び土止め支保工作業主任者
掘削作業に伴う土の崩壊を防ぐための支保工に関する主任者資格です。足場以外の地盤や基礎部分にも関われるようになるため、より専門的な知識と技術が必要とされます。将来的に総合的な建設管理を担いたい方におすすめです。

建築物等の鉄骨の組立て等作業主任者
鉄骨鳶として活躍するために必要な主任者資格です。鉄骨構造の建物の骨組みを安全に組立てるための管理・監督ができるようになります。高所作業や重量物を扱うため、一定の経験が必要ですが、建築系の現場での活躍範囲が広がります。

木造建築物の組立て等作業主任者
木造住宅や木造建築の現場において、構造材の組立て作業を行う主任者資格です。足場だけでなく、木造現場の管理にも関われるようになるため、鳶工としての守備範囲を広げたい方に最適な資格です。

コンクリート造の工作物の解体等作業主任者
ビルや構造物の解体現場において、コンクリート構造物を安全に取り壊すための主任者資格です。爆破解体などの特殊技術ではなく、一般的な解体工事に対応できる技術者としての信頼が高まります。

▼そのほか

職長・安全衛生責任者教育
現場でのリーダーを目指す上で欠かせないのが、この「職長・安全衛生責任者教育」です。これは国家資格ではありませんが、厚生労働省の指針に基づいた法定教育であり、現場で指示・指導を行う立場に立つ際に義務付けられるものです。講習内容は、安全衛生管理やリスクアセスメント、KY活動(危険予知活動)など、安全な現場づくりの基礎を学べるものとなっており、将来的に職長や班長などリーダー職を目指す方には必須です。受講資格に制限はなく、実務経験1〜2年でも受講できるため、早い段階で取得しておくと、現場内での信頼度が高まり、昇格のチャンスが広がります。

3年目以降~8年目まで

入職から数年が経ち、現場経験や技術が身についてくると、さらなるステップアップを考える時期が訪れます。このタイミングで目指したいのが「国家資格の取得」です。技能や管理能力を証明するこれらの資格は、キャリアの大きな節目となり、現場内での役割、収入、信頼性すべてに好影響を与えます。ここでは、鳶工として中堅からリーダー層へと成長していくために取得したい代表的な資格をご紹介します。

2級とび技能士(国家資格)
2級とび技能士は、鳶工としての技術力を公的に証明する国家資格の第一歩です。実務経験があれば誰でも受験可能で、実技と学科の両方で鳶職の基本技術と知識を問われます。この資格を持っていることで「一人前の職人」として認められ、職長候補としても期待されるようになります。現場によっては資格手当が支給されたり、より専門性の高い仕事を任されるようになるため、早めの取得を目指したいステップアップ資格です。

1級とび技能士(国家資格)
1級とび技能士は、鳶工としての高度な技術・安全管理能力・指導力を証明する資格です。2級を取得後、さらに実務経験を積んでから受験することができ、内容は非常に実践的かつ専門的です。この資格を取得すれば、ほぼすべての鳶作業において「最上位の技術者」として認められ、企業内での昇格や独立への道もより現実味を帯びてきます。また、新人の指導者や教育係としての役割も担えるようになるため、職場内での存在感も大きく変わります。

1級・2級建築施工管理技士(国家資格)
建築施工管理技士は、ビルやマンションなどの建築工事全体を統括・管理する技術者のための国家資格です。鳶工としての経験が豊富で、現場の流れや安全管理に精通している人にとっては、ステップアップに最適な資格です。2級から受験可能で、1級を取得すれば大規模現場の管理も担当できるようになります。現場作業から「現場監督」へのキャリアチェンジを目指す方におすすめです。将来的に独立や元請け側への転身を狙う方にも強力な武器となります。

1級・2級土木施工管理技士(国家資格)
土木施工管理技士は、道路・橋梁・河川などのインフラ整備に関する工事の現場監督ができる国家資格です。鳶工としての現場経験を土木分野にも活かしたい方や、公共事業系の現場で活躍したい方にとっては非常に有利な資格です。建築系とは異なり、より幅広い現場での活躍が見込まれます。特に災害復旧やインフラ保守といった分野は将来性が高く、施工管理技士の資格を持っていることで安定したキャリア形成が可能になります。

8年目以降~12年目まで

鳶工として長年の経験を積んできた方には、さらなる高みを目指すための資格があります。それが「登録鳶・土工基幹技能者」です。職人としての集大成とも言えるこの資格は、単なる現場作業員ではなく、現場を統括し、後進を育成する“現場の司令塔”のような役割を担うためのもの。ここでは、その概要と取得のメリットについて詳しく解説します。

登録鳶・土工基幹技能者
国土交通省が定める制度に基づいた、建設現場における「技能とマネジメント力を併せ持つ“最上位職人"」の証です。一定の実務経験(通常8年以上)と、1級とび技能士の資格を保有していることが主な受講条件となり、講習を受けて修了すれば「登録技能者」として認定されます。この資格を取得することで、現場責任者としての役割を正式に担えるようになり、元請会社からの信頼も高まります。また、基幹技能者が在籍している企業は国の入札や公共工事の受注において評価が高くなるため、企業からの評価も非常に高く、給与や待遇面でも優遇される傾向にあります。まさに「鳶職人としてのキャリアの最終段階」とも言える、誇り高い資格です。

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