電気工事士とは?仕事内容や魅力、将来性と関連資格を徹底解説

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電気工事士とは?仕事内容や魅力、将来性と関連資格を徹底解説

電気工事士とは?仕事内容や魅力、将来性と関連資格を徹底解説

高卒・未経験でも「手に職をつけて安定して稼ぎたい」と考える若い男性にとって、「電気工事士」は非常に現実的かつ将来性のある選択肢です。しかし、「どんな仕事なのか想像がつかない「体力が必要そうで大変そう」…といった不安を抱えている方も多いのではないでしょうか?この記事では、そんなあなたの疑問や不安を解消するために、電気工事士の具体的な仕事内容から、仕事の楽しさや魅力、向いている人の特徴、将来のキャリアパスや取得しておきたい資格まで、具体的に解説します。電気工事士としての一歩を踏み出す前に、ぜひ参考にしてみてください。

もくじ
  1. 1.電気工事士の仕事内容とは?
  2. 2.電気工事士の楽しさ・やりがい・魅力
  3. 3.電気工事士に向いている人の特徴
  4. 4.電気工事士の将来性とキャリアアップ
  5. 5.電気工事に関連する資格
  6. 6. 関連の求人情報を見る

電気工事士の仕事内容とは?

電気工事士の主な仕事は、建物内に安全かつ正確に電気を通すための配線や機器の取り付けを行うことです。住宅やマンション、商業施設、工場など、あらゆる建物において、生活や仕事を支える「電気のインフラ」を整える重要な役割を担っています。工事の内容は配線の施工や照明器具の設置、ブレーカーの取り換え、エアコンの設置から、完成後の点検やメンテナンスまで多岐にわたります。

電気工事士の主な2つの領域

電気工事士の仕事には、担当する分野によって大きく分けて「建築電気工事」と「鉄道電気工事」の2つの領域があります。本記事では、住宅やビル、工場などの建物に関わる「建築電気工事」を中心に紹介しています。

建築電気工事
建築電気工事は、住宅や商業施設、工場などの建物内で電気を使えるようにするための工事です。コンセントや照明、分電盤の設置、配線工事、さらには空調や防犯設備など、幅広い電気設備を整備します。工事の種類や建物の規模によって必要な技術や対応も異なり、やりがいも多く、日々の生活に直結する仕事として強い社会的意義があります。多くの電気工事士がこの分野でキャリアを積んでおり、未経験者にも最も身近で始めやすい領域です。

鉄道電気工事
鉄道電気工事は、電車や新幹線などの鉄道インフラを支える専門分野で、主に駅構内の電気設備、信号機、架線、照明、通信設備などを扱います。作業は深夜や終電後に行うことも多く、安全管理や高所作業、精密な技術が求められるため、高い集中力と体力が必要です。その分、専門職としての評価も高く、公共交通を支えるという誇りも大きな魅力です。建築電気工事とはまた異なるやりがいがあり、キャリアの選択肢として知っておきたい分野の一つです。

電気配線の施工が中心業務

電気工事士の基本となる業務は、建物内に電気を通すための「配線作業」です。新築や改装中の住宅、店舗、オフィスなどに対し、設計図をもとに電線を天井や壁、床の中に通していきます。ケーブルが絡まず、漏電の危険もないように丁寧に配置しなければならず、正確さが求められる作業です。最初は難しく感じるかもしれませんが、図面の読み方や工具の使い方を学びながら、確実に技術を身につけていけます。

照明器具やスイッチの取り付け

配線作業のあとには、照明器具やスイッチ、コンセントなどの電気設備を取り付けます。単純な取り付けに見えても、部材の種類や取付位置によって作業内容が異なるため、現場ごとの対応力が必要です。取り付けが完了した後は、通電テストを行い、正常に動作するか、安全性に問題がないかを確認します。お客様が実際に使う部分なので、完成時には達成感とやりがいを感じやすい業務です。

エアコン・分電盤の設置・交換も

電気工事士は、家庭やオフィスの空調設備であるエアコンの設置や、電気を分配するための分電盤(ブレーカー)の取り付け・交換作業も行います。これらは高出力の電気を扱うため、専門的な知識と技術が必要になりますが、その分、経験を積めば高単価な仕事として収入アップにもつながります。重量物を扱う場面では複数人で協力しながら作業を行うので、未経験でも心配はいりません。

点検・メンテナンス業務も重要

電気工事士の仕事は、設備を「作る」ことだけではありません。「使い続けてもらう」ために、点検やメンテナンスといったアフター対応も大切な役割です。たとえば「電気がつかない」「ブレーカーが落ちやすい」「漏電しているかもしれない」といったトラブルの原因を調べ、修理・対応を行います。現場ごとに状況が異なるため、応用力が必要ですが、そのぶん成長を実感でき、頼られる存在としての自信にもつながります。

電気工事士の楽しさ・やりがい・魅力

電気工事士の仕事には、単なる「作業員」という枠を超えた多くの魅力があります。形に残る仕事の達成感、社会インフラを支える誇り、スキルが収入に直結する実感、そして現場ならではの仲間との連帯感。未経験からスタートしても、やる気と努力次第でどんどん成長できる環境が整っているのが、この仕事の大きな特徴です。ここでは、現場で働く中で感じられる楽しさや魅力について解説していきます。

自分の手で社会を支えている実感

電気は生活に欠かせないインフラであり、電気工事士はその基盤を築く重要な存在です。新築の住宅やオフィスビル、商業施設など、さまざまな場所で自分の仕事が形として残り、電気が問題なく使えることで人々の生活やビジネスを支えているという実感が得られます。特に完成後に照明が点灯し、設備が正常に動作する様子を目にしたときには、大きな達成感と誇りを感じることができます。

「手に職」が将来の安心感につながる

電気工事士としてのスキルや資格は、一度身につければ一生モノの財産です。AIや自動化が進む時代においても、電気工事の現場作業は人の手による細かな調整が求められるため、仕事がなくなることはまずありません。「手に職がある」というだけで、転職時の選択肢が広がり、万が一のときにもすぐに再就職しやすいのは大きな強み。将来への不安を減らし、長く安定して働きたい人にとっては理想的な職業です。

成果が目に見えるからこそ味わえる達成感

電気工事士の仕事は、作業が完了すればすぐに「目に見える形」で結果が現れます。例えば、照明が点灯したり、機器が作動した瞬間に、自分の手で建物の一部を完成させたという明確な達成感が得られます。この“形に残る仕事”であることが、やりがいを強く感じる理由の一つです。また、同じ作業でも現場や建物ごとに工夫が求められるため、毎回新鮮な気持ちで取り組めるのも魅力です。

仲間と協力し合う現場の一体感

電気工事の現場は一人で黙々と作業するのではなく、職長や先輩、他職種の作業員と連携して仕事を進めます。特に配線や重機を使った作業では、声を掛け合いながら進める場面も多く、自然と仲間との絆が深まります。未経験からでも温かく迎えてくれる現場が多く、「人と働くのが楽しい」と感じられる職場環境です。

電気工事士に向いている人の特徴

電気工事士の仕事は、体を使う現場作業に加え、細かい配線作業や安全確認など、集中力と責任感が求められる職業です。未経験でもスタートできるとはいえ、向いている性格や考え方を持っている人は、より早く成長し、仕事にやりがいを感じやすくなります。ここでは、電気工事士として活躍しやすい人物像や、仕事と相性の良い性質について具体的に紹介していきます。

ものづくりが好きな人

電気工事士の仕事は、毎日が手作業の連続です。電線を通したり、工具を使って配線したり、器具を取り付けたりと、「自分の手で何かを作る」という作業が中心となります。ものづくりが好きな人にとっては、これ以上に楽しい仕事はないかもしれません。完成した時の達成感もひとしおで、毎日違う現場で違う仕事を経験できるため、単調さとは無縁の職場です。飽きずに働きたい人にもピッタリです。

コツコツ取り組むのが得意な人

電気工事では、一つ一つの作業に丁寧さと正確さが求められます。特に配線や器具の取り付けはミスが許されない工程です。一見地味に見える作業でも、集中してコツコツ取り組める人ほど、技術が早く身につきます。また、日々の積み重ねによって評価される仕事なので、真面目に取り組む姿勢が自然とキャリアアップにもつながります。派手さはなくても、地道に頑張ることが苦にならない人には最適です。

正確さ・慎重さを大切にできる人

電気は便利である一方、取り扱いを間違えると危険も伴います。そのため、電気工事士には高い安全意識と、ミスを未然に防ぐための慎重さが求められます。確認を怠らない、手順を守る、焦らず作業する——そんな当たり前のことを丁寧に行える人が、この仕事では信頼される存在になります。特に「間違えないように丁寧にやろう」と思えるタイプの人は、現場で大いに重宝されるでしょう。

周囲とコミュニケーションが取れる人

現場作業はチームプレーです。一人だけで完結する仕事は少なく、職人同士や他職種の作業員、場合によってはお客様とのやりとりも発生します。現場の安全や効率を高めるためには、適切なコミュニケーションが欠かせません。気配りや報告・相談ができるだけで、周囲からの信頼も得やすくなります。人と話すことが苦手でも、あいさつや基本的なやりとりができれば問題なく活躍できます。

電気工事士の将来性とキャリアアップ

電気工事士の仕事は、将来にわたって安定性が高く、キャリアアップの選択肢も豊富です。なぜなら、社会インフラである「電気」はどんな時代でも必要不可欠であり、その設備を整える技術者は常に求められているからです。さらに、経験を積めば現場の責任者や独立開業といった道も目指すことができます。ここでは、電気工事士の将来性や、具体的なキャリアステップについて詳しく紹介します。

電気の需要は今後も増え続ける

私たちの生活はますます電気に依存しています。スマート家電や太陽光発電、電気自動車(EV)など、住宅から産業まであらゆる場面で「電気の使い方」が進化しており、それに伴って電気工事の需要も右肩上がりです。特に再生可能エネルギー関連の工事や、省エネ設備の導入など、今後新たな分野での需要が増えることが予想されています。電気工事士の仕事がなくなるどころか、より高度な技術が求められる未来がすぐそこにあります。

建設業全体で人手不足=チャンス

現在、建設業界では深刻な人手不足が続いており、特に若い人材の確保が急務とされています。そのため、未経験の若手が歓迎されやすく、やる気さえあれば多くの現場で経験を積むことが可能です。「若くて元気がある」「素直に学ぶ姿勢がある」人ほど重宝される傾向にあり、ポジションアップのチャンスも豊富。将来的には職人だけでなく、教育係や現場全体のマネジメントに関わるキャリアパスも期待できます。

経験を積めば現場のリーダーにも

最初は先輩について学ぶ立場でも、経験を積むことで現場を指揮する「職長」や「現場代理人」としてステップアップできます。安全管理や工程管理、人材育成などの業務を担うようになれば、給与面でも大きく上がります。また、チームをまとめるポジションになることで、より大きなやりがいや責任感を感じられるようになるでしょう。現場に長く関わることで、自然と信頼される人材へと成長していけます。

資格取得で収入・仕事の幅が広がる

電気工事士は資格によって業務範囲が大きく異なるため、スキルアップの一環としての「資格取得」が重要なポイントです。第二種から第一種へ、さらに施工管理技士や高圧電気関連の資格など、取得することで扱える仕事の幅が広がり、単価の高い仕事を任されやすくなります。資格は一度取得すれば一生有効なものも多く、取得するたびに自身の市場価値も上がります。働きながら資格取得を支援する会社も多く、やる気さえあればチャンスは広がります。

電気工事に関連する資格

電気工事士としてのキャリアを広げるためには、関連資格の取得が大きな武器になります。資格を取得すれば、できる作業の範囲が広がるだけでなく、現場での信頼性や収入面でも確実にステップアップできます。ここでは、

入職~3年目まで

電気工事士として働き始めてからの3年間は、スキルアップに最も差がつく大事な時期です。このタイミングで「第二種」「第一種」といった電気工事士資格の取得を目指す方が多いですが、注意すべき点は「試験に合格しただけでは免許が使えない」こと。実務経験を積んだ上で「免状」を申請することで、ようやく正式に電気工事士としての業務が可能になります。以下では、それぞれの状態の違いと特徴を紹介します。

第二種電気工事士免状取得者(正式な実務可)
第二種電気工事士は、一般住宅や小規模な店舗などの電気工事に対応できる国家資格です。試験合格後、申請を行うことで「免状」が交付され、その日から電気工事士として正式に仕事ができるようになります。第二種は実務経験がなくても申請可能で、電気工事業界で働く上では最初に取得すべき必須資格です。未経験からでも挑戦しやすく、取得後は現場でできる仕事の幅が大きく広がります。

第一種電気工事士試験合格者(免状未取得)
第一種電気工事士試験に合格した人は、高圧設備やビル・工場など大規模施設の工事に必要な知識・技術を持っていることが証明されます。ただし、合格しただけでは免状が交付されず、実務経験(原則3年以上または特定の条件)を積んで免状を申請しなければ、第一種の業務を行うことはできません。将来のステップアップとして非常に重要な資格であり、若いうちに合格しておくと有利です。

試験合格者と免状取得者の違いとは?
電気工事士試験は「筆記+実技」の2ステップをクリアする必要があり、これに合格することで「合格者」となりますが、すぐに仕事ができるわけではありません。免状を取得して初めて法的に「電気工事士」として認められます。第一種の場合は実務経験が必要なので、合格から実務許可までにタイムラグがあります。一方、第二種は実務経験なしで免状が取れるため、入職直後のステップアップに非常に適しています。

3年目以降~5年目まで

入職から3年を過ぎ、現場経験や技術力が安定してくるこの時期には、より高度な業務にチャレンジするための資格取得が視野に入ってきます。「認定電気工事従事者」や「第一種電気工事士免状取得」は、これまで制限されていた作業範囲を一気に広げてくれるステップアップの鍵。収入アップや責任あるポジションへの昇格を目指すうえでも、重要なターニングポイントとなる資格です。

認定電気工事従事者
認定電気工事従事者は、工場やビルなどで使用される600V超の自家用電気工作物(主に設備の一部)を扱うために必要な国家資格です。対象となるのは、第二種電気工事士免状を持ち、3年以上の実務経験を積んだ人。講習を受けることで取得可能で、作業の幅が大きく広がります。特に高圧機器の保守や管理業務に就きたい方、設備保全系の仕事を目指す方にとって、キャリアを強化する大きな一歩です。

第一種電気工事士免状取得者
第一種電気工事士の免状は、合格後に実務経験を積むことで申請できる資格であり、正式に第一種電気工事士として業務に従事できるようになります。この資格を取得すると、ビルや工場、学校、病院などの大規模施設における電気工事や高圧設備の工事・保守が可能になります。公共インフラ案件にも関われるため、仕事のスケールも大きくなり、収入や社会的評価の面でも一段上のキャリアが築けます。

5年目以降~10年目まで

電気工事士としての実務経験が5年以上になると、現場作業だけでなく、全体の施工管理や人材育成、品質・安全の指導などを担う立場が求められるようになります。ベテランの立場として取得を目指したいのが「登録電気工事基幹技能者」です。高度な実務経験と責任感を兼ね備えた職人だけが得られる上位資格として、業界内での評価も非常に高くなります。

登録電気工事基幹技能者
登録電気工事基幹技能者は、厚生労働大臣が認可する講習制度に基づいた、電気工事技能者の上級資格です。資格取得者は、複数の電気工事を統括する立場として、工程管理・安全指導・後進育成などを行う現場の司令塔となります。受講には第一種電気工事士免状+実務経験10年以上が必要で、まさに「職長の頂点」を示す資格です。大規模案件や公共工事の際にも重宝される存在となり、現場のキーパーソンとして活躍できます。

技術士(電気電子部門)

電気工事士として十分な実務経験を積んだ後、さらに上級の技術職・設計職・コンサルティング業務を目指す方におすすめなのが「技術士(電気電子部門)」です。これは、理論・応用力・実務指導力を兼ね備えた技術者として、国家から認定される最高峰の資格です。対象業務は電力系統の設計や技術開発、建設設備の評価など。難易度は高いですが、取得すれば民間・公共のあらゆる業界から信頼され、技術系キャリアの頂点を目指すことができます。

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