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コンクリート圧送工とは?仕事内容や魅力、将来性などを徹底解説

「現場職って大変そう…」「未経験でもできる仕事はあるのかな?」――そんな不安を抱えているあなたへ。本記事では、高卒・未経験からでも始められる現場仕事「コンクリート圧送工」の仕事内容や魅力、どんな人に向いているのか、さらに将来性やキャリアアップの道まで、丁寧にご紹介します。 「圧送工って聞いたことない…」「キツい仕事じゃないの?」という声もありますが、実は技術とやりがいが詰まったプロフェッショナルな職種。しっかりとした資格制度や、スキルアップ・収入アップが見込める将来性のある仕事です。ぜひ最後までご覧ください。
コンクリート圧送工の仕事内容とは?
コンクリート圧送工は、建設現場で生コンクリートをポンプを使って型枠の中に送り込む専門職です。ポンプ車を操作し、ホースで指定の位置に正確にコンクリートを流し込むことで、建物の基礎や柱などを形成します。単純に見えて非常に繊細な仕事であり、他職種との連携や現場環境への対応力も求められます。未経験者でも先輩のサポートのもとで基礎から覚えられるため、やる気があればしっかりと一人前の職人を目指せる仕事です。
生コンクリートを現場で打設する仕事
コンクリート圧送工の基本となるのが「圧送」と「打設(だせつ)」の作業です。これは、ポンプ車からホースを通じて生コンクリートを建物の土台や柱に流し込み、形を作っていく仕事です。ただ流すだけでなく、コンクリートの流れ方や固まり具合を確認しながら、ムラなく隅々まで行き渡らせる必要があります。コツを掴むまでは緊張感もありますが、やればやるほどスキルが身につき、仕事が楽しく感じられるようになります。
ポンプ車の操作と管理
圧送工が使用する「コンクリートポンプ車」は、建設現場専用の特殊車両です。この車両には長いブーム(アーム)が付いており、先端のホースからコンクリートを送り出す仕組みになっています。圧送工は、このポンプ車の操作・管理も行います。生コンの流れを調整したり、詰まりを防いだりといった技術が必要です。最初は先輩の操作を見ながら覚える形になりますが、少しずつ慣れてくると、自分でうまく流せたときの達成感は格別です。
他職種との連携が求められる現場
建設現場では、コンクリート圧送工だけでなく、鉄筋工・型枠大工・とび職などさまざまな職人が連携して作業を進めています。そのため、圧送工も一人で完結する仕事ではありません。人とのやり取りがあるぶん、現場の雰囲気がよくなると仕事もしやすくなります。現場ごとにチームが変わるため、自然とコミュニケーション力も身についていきます。
安全意識の高さが求められる仕事
圧送工の現場では、高圧のホースを使うため、思わぬ事故を防ぐための「安全意識」が非常に重要です。ホースの反動や生コンの跳ね返りなど、油断すると危険が伴う場面もあるため、常に周囲への注意が必要になります。ただし、安全対策はしっかり整っており、ヘルメットや保護具の着用、声かけによる確認などが徹底されています。「自分や仲間を守る行動」が評価される現場なので、真面目に取り組む人ほど信頼される職種です。
天候や気温に左右される繊細な作業
コンクリートは気温や湿度によって流れ方や硬化スピードが大きく変わる、デリケートな素材です。たとえば夏場は乾きが早く、冬場は硬化が遅れるため、それに応じた流し方や打設のタイミングが求められます。圧送工は、気候や現場の状況に応じて臨機応変に対応しながら作業を進めなければなりません。とはいえ、これらはすべて現場で経験しながら学べる内容です。はじめは先輩たちのやり方を真似ることで、徐々に感覚がつかめるようになります。
圧送工の楽しさ・魅力とは?
コンクリート圧送工の仕事は、ただの「力仕事」ではありません。高い技術を活かして建物の土台を支える、非常に専門性の高い職種です。現場での達成感やチームで協力して作業するやりがい、自分のスキルが直接評価される実感など、他の仕事では味わえない魅力が詰まっています。特に未経験から始めても「手に職」がつき、成長を実感しやすいのが大きな特徴です。ここでは、そんな圧送工の楽しさ・魅力について掘り下げていきます。
建物づくりの“要”を担うやりがい
圧送工は、建物の基礎や構造部を作るうえで欠かせない存在です。自分が流し込んだコンクリートがしっかりと建物を支えているという実感が持てるため、完成した建物を見たときには大きな達成感があります。「自分の仕事が誰かの暮らしの土台になっている」と思えることは、誇りに直結します。日々の業務は地味に見えるかもしれませんが、その責任と役割の大きさが、やりがいとしてしっかり返ってくるのがこの仕事の魅力です。
専門性と技術力が評価される職種
圧送工の世界では、経験を積み重ねていくことで「腕の良さ」がそのまま評価につながります。たとえばホースの扱い方ひとつで、流れが変わり、仕上がりの美しさにも影響します。こうした技術は簡単に真似できるものではなく、現場でコツコツと積み上げてきた経験の証です。「誰でもできる仕事」ではなく、「自分だからできる仕事」として評価される点が、モチベーションにもなります。未経験からでも数年で一人前の職人になれるのも魅力のひとつです。
現場での一体感とチームワーク
建設現場では一人では何も成し遂げられません。圧送工も例外ではなく、鉄筋工や大工、監督などさまざまな職人たちと声をかけ合いながら作業を進めます。そのため、自然と仲間意識が芽生え、現場には独特の“チーム感”が生まれます。困ったときは助け合い、うまくいったときは喜び合う――そんな現場の空気は、他の職種ではなかなか味わえないものです。人と関わるのが好きな方にとっては、毎日が刺激と充実に満ちた時間になるでしょう。
“見えない部分”を支える誇り
圧送工の仕事は完成した建物の表には見えないことがほとんどです。しかし、その「見えない部分」を正確に、丁寧に仕上げることで、建物全体の強度や安全性が決まるのです。つまり、圧送工は建物の命を支える重要な仕事なのです。人に見えないからこそ、自分自身がその誇りを持つことが大切であり、「影の主役」として信頼される存在になれます。こうした精神的な満足感やプロ意識を持てるのも、この仕事ならではの魅力です。
圧送工に向いている人の特徴とは?
コンクリート圧送工は専門性の高い職種である一方で、未経験からでも十分に始められる仕事です。ただし、どんな仕事にも“向き不向き”があります。圧送工として長く活躍するためには、体力や集中力はもちろん、真面目さや協調性といった性格面も重要になります。ここでは、圧送工に向いている人の特徴を解説します。自分に当てはまる部分があるか、ぜひチェックしてみてください。
体を動かす仕事が好きな人
圧送工の仕事は屋外での作業が多く、日々体を動かしながら働きます。そのため「じっとしているよりも、体を動かす方が性に合っている」「運動部出身で体力には自信がある」といった人に向いています。デスクワークが苦手だったり、機械いじりや作業系のアルバイト経験がある人も適性があります。汗をかいて働くことにやりがいを感じられる人には、まさに天職といえるでしょう。
人と協力して働くのが好きな人
建設現場では常に複数の職人が連携しながら動いています。圧送工もその一員として、周囲とコミュニケーションを取りながら作業を進める必要があります。そのため「人と話すのが嫌いじゃない」「チームで動くのが好き」という人は大きな強みになります。無理におしゃべりをする必要はありませんが、基本的な挨拶や報告・連絡・相談ができれば、自然と信頼を得られるようになります。
コツコツと成長していきたい人
圧送工は、現場経験を重ねるごとに確実にスキルが身についていく職種です。最初は何もできなくても、先輩の手元を見ながら真似して覚えるうちに、自然と技術が磨かれていきます。「すぐに成果が出る仕事より、じっくり手に職をつけたい」「毎日少しずつ成長を感じたい」という人にとっては理想的な環境です。日々の積み重ねが将来のキャリアにつながる実感があるからこそ、長く続けやすい職業でもあります。
安全意識が高い人
圧送工の現場では、高圧ホースや重量物を扱うことがあるため、安全に対する意識が非常に重要です。「いつもヘルメットをかぶる」「声をかけ合ってから作業を始める」など、ルールをきちんと守る姿勢が求められます。逆にいえば、普段からきちんとした生活をしていたり、慎重な性格の人は、この仕事で高く評価されやすいのです。小さなことでも「守るべきこと」をしっかり守れる人にぴったりの仕事です。
圧送工の将来性とキャリアアップ
「今はいいけど、この仕事ってこの先どうなるの?」と将来に不安を抱える方も多いかもしれません。しかし、コンクリート圧送工の仕事は今後も高い需要が見込まれる業種のひとつです。建物がある限り、基礎工事はなくなりませんし、技術力が求められるこの職種は、AIや機械では代替しにくい仕事でもあります。また、経験を重ねることで資格を取得したり、独立やポンプ車のオペレーターとしての道も拓けます。ここでは、圧送工のキャリアパスや将来展望について詳しく見ていきましょう。
建設需要は今後も安定している
都市部の再開発やインフラ整備、老朽化した建物の建て替えなど、日本の建設業界は今後も安定した需要が見込まれています。とくにコンクリート打設は建築の初期段階で必ず必要になる作業のため、圧送工の需要が急激に減ることは考えにくいでしょう。公共事業や大型プロジェクトがある限り、この仕事は必要とされ続けます。現場仕事に不安がある人も、「この先も仕事があるか」という観点では非常に心強い職種です。
技術力が身につけば一生の武器に
圧送工の仕事は、年齢や学歴よりも「技術力」が評価される世界です。現場で経験を積むごとに、ホースの扱い方やポンプ車の操作、コンクリートの流し方などがどんどん上達していきます。こうしたスキルはどの現場でも通用するため、転職や独立を考えたときにも大きな武器になります。まさに「手に職をつける」職業の代表例であり、地道に努力を重ねる人ほど将来の選択肢が広がるのです。
年齢を重ねても活躍しやすい環境
圧送工の仕事は、技術と経験がモノを言う世界です。若い頃は体力でカバーしていた部分も、年齢を重ねるごとに「技術の引き出し」が増え、より効率よく、安全に作業できるようになります。そのため、40代・50代になっても現役で活躍している圧送工は数多くいます。また、若手への指導役や現場管理者などのポジションもあり、キャリアを長く築けるのがこの仕事の大きな魅力です。
資格取得で収入アップ
圧送工には国家資格である「コンクリート圧送施工技能士」をはじめ、関連資格がいくつか存在します。資格を取得することで、より専門性の高い作業を任されたり、給与アップにつながるケースも多くあります。また、経験を積むことで職長やリーダーなどの役職を目指すことも可能です。会社によっては、資格取得をサポートしてくれる制度もあるため、未経験スタートでもキャリアアップを十分に狙える職種です。
圧送工に関連する資格と取得の流れ
コンクリート圧送工として働くうえで、最初から資格を持っている必要はありません。実際、多くの人が未経験・無資格からスタートしています。ただし、将来的にスキルアップや収入アップを目指すなら、資格の取得は大きな武器になります。ここでは、CCUS(建築キャリアアップシステム)の能力評価基準に則り、コンクリート圧送工として持っておくと有利な代表的な資格をご紹介します。
入職~3年目まで
未経験から圧送工の道を歩み始めた人にとって、最初の3年間は“技術を身につける大切な時期”です。
コンクリート打設用機械の作業装置の操作に関する特別教育
この特別教育は、ポンプ車などの操作に関する基礎的な知識と安全について学ぶ講習で、現場で安心して作業を行うための第一歩になります。
2級コンクリート圧送施工技能士
実務経験を2年以上積むと、「2級コンクリート圧送施工技能士」の受験資格が得られます。これは国家資格であり、合格すれば「一人前」としての信頼度が大きく上がります。この初期資格を目標に日々の現場で技術と知識をコツコツ積み重ねることが、将来のキャリアアップにつながります。現場によっては、資格取得に向けて講習費用を補助してくれる会社もあるので、ぜひ積極的に活用しましょう。
3年目以降~7年目まで
2級コンクリート圧送施工技能士を取得してからは、中堅職人としてさらに技術を磨いていく期間になります。
1級コンクリート圧送施工技能士
実務経験が7年以上になると、国家資格「1級コンクリート圧送施工技能士」の受験資格が得られます。これは圧送工としての“上級資格”にあたり、施工管理の知識や現場全体の理解、安全指導力など、より高度なスキルが求められます。1級を取得することで、職長や班長といったリーダーポジションに就きやすくなり、信頼される存在として現場での立ち位置も大きく変わってきます。
また、1級保持者は後輩指導や新人教育の中心的な存在になることも多く、技術だけでなく人間力も問われるフェーズに入ります。「将来は現場をまとめる立場になりたい」「管理職として長く働きたい」という人にとって、1級の取得は明確なキャリアの分岐点です。長く安定して働くためにも、計画的にステップアップを目指していきましょう。
7年目以降~10年目まで
コンクリート圧送工としてベテランの立場で目指すべき上級資格が「登録コンクリート圧送基幹技能者」です。
登録コンクリート圧送基幹技能者
「登録コンクリート圧送基幹技能者」は、厚生労働省所管の制度で、建設業界における“熟練職人の頂点”ともいえる資格です。基幹技能者になると、単なる作業者ではなく、現場全体の管理・工程調整・安全統括などを担う、いわば「現場の司令塔」の役割を果たすようになります。
この資格を持っていると、現場からの信頼だけでなく、元請け企業や発注者からも高い評価を得られるため、会社内でのポジションアップや給与面での優遇にもつながりやすくなります。また、独立や会社設立を視野に入れる際にも大きなアドバンテージとなるため、長期的なキャリア形成においては非常に価値の高い資格です。現場での経験を武器に、次のステージに進みたい人には、まさに理想的なステップアップです。