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ブロック工(ブロック積み)とは?仕事内容や魅力、将来性と関連資格を徹底解説

建設現場で目にする「ブロック積み」の作業。そのプロフェッショナルである「ブロック工」は、建物の土台や塀を築くうえで欠かせない存在です。とはいえ、「ブロック工の仕事って具体的に何をするの?」「キツそう…未経験でも大丈夫?」と不安に思う方も多いのではないでしょうか。この記事では、そんなブロック工の仕事内容や仕事の魅力、向いている人の特徴、将来性やキャリアアップの道まで、初心者にもわかりやすく解説します。
ブロック工(ブロック積み)の仕事内容とは?
ブロック工は、コンクリートブロックを用いて建物の壁や塀をつくる専門職です。作業内容は単純そうに見えて、実際は正確さ・集中力・体力を要する奥の深い仕事です。寸法を測って図面どおりにブロックを積み上げていくため、常に細かな調整と集中が必要です。加えて、現場ではブロックの運搬やモルタルの練り作業、清掃まで幅広く担当します。未経験でも始められる一方で、経験を積むほどに技術が磨かれ、やりがいや達成感も大きくなる職種といえるでしょう。
ブロックを積み上げて構造物を作る
ブロック工の中心的な業務は、設計図を基にコンクリートブロックを積み上げて建物の外壁や間仕切り、塀などを形成する作業です。モルタルと呼ばれるセメント材を使って、ブロック同士をしっかりと接着させ、地震や風にも強い構造物をつくります。一見シンプルな作業に見えますが、ブロックの角度や高さを正確に保つ必要があり、見た目の美しさや建物の安全性にも直結する重要な仕事です。
現場での下準備や資材運びも担当
現場に到着したら、すぐに作業に入れるよう資材や道具の準備を行います。具体的には、ブロックやセメント、砂、水、道具などを指定の場所に運び、作業がしやすいように整えておくことが大切です。これらの段取りがうまくいくと作業がスムーズに進み、結果的に作業時間の短縮や職人同士の信頼にも繋がります。体を使う作業も多いですが、効率よく準備するコツを覚えれば、未経験でもすぐに現場に貢献できます。
図面を読み取り正確な位置に施工する
ブロック工はただ積むだけでなく、設計図(図面)に基づいて、どの位置にどのようにブロックを配置するかを正確に判断する力も求められます。最初は難しく感じるかもしれませんが、先輩職人の指導や実務を通じて、徐々に図面の意味や建築物の構造が理解できるようになります。図面通りに仕上げることで、施工品質の高さと信頼を得られるだけでなく、自分の成長を実感できる大きなやりがいとなります。
水平器などの道具を使い仕上がりを整える
ブロックをきれいに積むためには、道具を使った正確な作業が不可欠です。水平器や糸張り、スケールなどの専用工具を用いて、ブロックの水平・垂直を確認しながら作業を進めます。微調整を繰り返すことで、精密で美しい仕上がりとなり、建物としての強度や安全性にも直結します。最初は道具の扱いに戸惑うこともありますが、使い方を覚えることで効率的かつ丁寧な施工ができるようになります。
ブロック工(ブロック積み)の楽しさ・魅力
ブロック工は、ただ「積む」だけの単純作業ではありません。現場ごとに違う条件の中で、精度を求められる施工を行うため、毎日が挑戦の連続です。図面通りに構造物を完成させたときの達成感や、自分の手がけた構造物が街に残る誇らしさは、ブロック工ならではのやりがいです。また、職人として技術が評価される仕事なので、実力次第で早期の昇給や独立も目指せます。手に職をつけて長く働きたい人にとって、大きな魅力が詰まった職業です。
目に見える「カタチ」として残る仕事
ブロック工がつくった塀や壁は、建物の一部として長く残り、誰かの生活や街の景観を支えます。自分の手でつくったものが、はっきりと目に見える「成果」として残るのは、大きなやりがいです。完成した現場を見るたびに、「自分が手がけた」という誇りが湧き上がります。建設現場は一つとして同じものがなく、毎回違う現場で新しい挑戦ができることも、この仕事の楽しさの一つです。
未経験からでも始められる安心感
ブロック工は、専門学校の卒業資格や特別な経験がなくても始められる職種です。入社後は先輩職人が一から丁寧に教えてくれるので、道具の使い方や積み方など、現場で学びながらスキルを身につけられます。最初は簡単な作業からスタートするため、体力に自信がない人や不器用な人でも、少しずつ自信をつけていける環境です。「手に職をつけたい」「安定して働きたい」という若い人にとって、安心して挑戦できる仕事です。
体を動かして働く爽快感
外で体を使って働くブロック工の仕事は、じっとしているよりも動いていたい人にぴったりです。特に晴れた日の屋外作業では、体を動かしながら自然を感じられる開放感があります。運動不足の解消にもなり、規則正しい生活リズムが身につくのも嬉しいポイント。汗をかいて働いたあとの達成感や、帰宅後のご飯が美味しく感じられる瞬間は、デスクワークでは味わえない魅力です。
ブロック工(ブロック積み)に向いている人の特徴
ブロック工の仕事には、技術的な要素はもちろん、体力・集中力・人との関わり方など、さまざまな力が求められます。しかし、特別な資格や経験がなくても、「向いている」性格や考え方を持っていれば、未経験からでも活躍できる可能性が高い職種です。ここでは、ブロック工に向いている人の特徴を紹介します。
ものづくりに興味がある人
建物の一部を自分の手で作ることに魅力を感じる人は、ブロック工の仕事に向いています。「完成したものを見るのが好き」「形になる作業に達成感を覚える」そんな気持ちがある人なら、自然と仕事を楽しめるはずです。職人として技術を磨けば、自分の手がけた建物が社会の中に残るという誇りも感じられます。
体を動かすのが好きな人
屋外で体を使って働くのが好きな人には、ブロック工の仕事はぴったりです。汗をかきながらブロックを運び、積み上げていく作業は体力も必要ですが、その分、体を動かす爽快感があります。スポーツ経験者や、じっと座っているより体を使っていたいと感じる人には特に向いています。健康的な生活を送りたいという人にも、規則正しいリズムと運動量が自然と身につく職業です。
チームで働くことが好きな人
現場仕事は、仲間との連携がとても大切です。ブロック工も、他の職人やスタッフとコミュニケーションを取りながら作業を進める場面が多く、周囲と協力して一つのものを作り上げる喜びがあります。自分の仕事が誰かに役立ち、誰かの作業が自分を助けてくれる。そんな相互関係の中で働くことにやりがいを感じる人にとって、ブロック工はとてもやりがいのある仕事です。
コツコツ努力できる人
ブロック工の仕事は、派手さはなくても毎日の積み重ねが重要です。正確にブロックを積み続けるには、地道に丁寧な作業を続ける姿勢が求められます。毎日同じような作業に見えても、現場ごとに少しずつ違う条件に対応していく力が身につくため、努力を継続できる人は確実に成長できます。「一気に上手くなる」よりも、「少しずつでも着実に前進したい」と思える人に向いている仕事です。
ブロック工(ブロック積み)の将来性とキャリアアップ
「今はとりあえず働ければいい」と思っていても、数年後の自分を考えると「将来性があるかどうか」は気になるポイントです。ブロック工は、職人としての技術を高めることで長く安定して働けるだけでなく、資格取得や独立によってキャリアアップの道も開かれています。努力が報われる業界なので、「未経験からでもステップアップできるか?」と不安な方も、安心して挑戦できる環境が整っています。
技術を積めば積むほど評価される仕事
ブロック工の世界では、経験と技術が何よりも信頼と評価に繋がります。現場での作業スピードや仕上がりの正確さ、安全への配慮など、日々の積み重ねが確実に自分の価値を高めてくれます。若いうちから現場に入り、真面目に取り組む姿勢を見せれば、周囲の先輩や上司から信頼され、責任ある仕事も任されるようになります。年齢に関係なく、努力次第でキャリアを築けるのがこの仕事の魅力です。
人手不足の建設業界で求められる存在に
現在の建設業界では、高齢化や人手不足が深刻化しており、若手職人のニーズは非常に高まっています。とくにブロック工のような専門技術を持った職人は、どの現場でも重宝される存在です。そのため、真面目に働き続けるだけでも、将来的には引く手あまたになる可能性があります。未経験からスタートしても、数年後には貴重な戦力として業界内での価値が高まるのは、今だからこそのチャンスです。
資格取得で収入アップも目指せる
ブロック工としての基本的な作業は未経験でも始められますが、「ブロック建築技能士」などの国家資格を取得すれば、現場での立場や収入が大きく変わってきます。資格を持つことで、より高度な仕事を任されるようになったり、施工管理に携わるポジションにも挑戦できたりします。また、資格手当が支給される企業も多いため、頑張った分だけ収入にも反映されるというやりがいがあります。
職人から施工管理や現場監督への道も
ブロック工として経験を積んだ後は、現場作業だけでなく「施工管理」や「現場監督」として活躍する道もあります。現場の進行状況を管理し、作業員に的確な指示を出す立場になれば、責任は増えますがそのぶん収入や待遇も格段に良くなります。「体力的にきつくなってきたら管理側に回りたい」と考えている人にとっても、キャリアの選択肢が広がっている点は大きなメリットです。
ブロック工(ブロック積み)に関連する資格
ブロック工の仕事は未経験でも始められますが、関連資格を取得することで、収入アップや仕事の幅を広げることが可能です。特に将来を見据えてキャリアアップを目指したい方にとって、資格は大きな武器になります。CCUS(建築キャリアアップシステム)の能力評価基準:エクステリアに則り、その中のブロック工(ブロック積み)として持っておくと有利な代表的な資格をご紹介します。
入職~3年目まで
ブロック工として入職してから3年目安の期間で、現場経験を積みながら取得を目指せる資格は複数あります。どれも専門性や信頼性を高めてくれるもので、キャリアアップの第一歩として非常に有効です。ここでは、その中でも特にブロック積みや施工に関わる重要な資格を5つご紹介します。
2級建築施工管理技士
建築現場の進行管理や安全管理を担う国家資格です。実務経験が3年以上あれば受験が可能で、将来的に施工管理職を目指す方には必須級の資格です。ブロック工として働きながら取得することで、現場での理解を活かしつつ、監督・管理職への道が開けます。資格を持つことで責任あるポジションを任される機会が増え、待遇の向上も期待できます。
2級土木施工管理技士
道路や外構、造成といった土木工事の施工計画や品質・安全管理を行う国家資格です。ブロック積みは土木分野にも関係が深く、2級の取得によって公共工事や大型案件への関与も可能になります。外構・基礎工事に関心がある方や、より多様な現場に対応できる職人を目指す方にとって非常に有利な資格です。
2級ブロック建築技能士
ブロック工としての専門スキルを証明する技能検定制度の国家資格で、実務経験があれば早い段階で受験可能です。積み方の技術、安全性、仕上がりの正確さなどを試験で評価されるため、実力の裏付けとして信頼されます。現場で即戦力として扱われやすくなり、指導的なポジションも目指せるようになります。
2級エクステリアプランナー
門扉・塀・アプローチなどの外構設計に関する知識を持つことを証明する民間資格です。ブロック積みはエクステリアの重要な一部を担っており、設計や提案のスキルを学ぶことで、よりお客様目線での施工が可能になります。職人からプランナー・提案型のキャリアへ広げたい方にもおすすめです。
建築コンクリートブロック工事士
コンクリートブロック工事の施工技術に特化した専門資格で、建築基準法に基づいた施工を行うための高度な知識と技術を証明するものです。現場の品質管理や設計図面の理解力を高めたい職人にとって、かつては重要視された資格です。再開されれば実務経験者にとってキャリアアップの選択肢となり得ます。
3年目以降~7年目まで
ブロック工として数年の実務経験を積んだ後、より専門性の高い資格に挑戦することで、職人としての地位や収入が大きく向上します。ここでは、3年目以降から7年目あたりにかけて目指せる中〜上級レベルの資格を紹介します。現場での評価が高まるだけでなく、将来の独立や管理職への道も開かれる、重要なステップアップの機会です。
1級建築施工管理技士
建築現場全体の責任者として、安全・工程・品質・コスト管理を一手に担う国家資格です。受験には5年以上の実務経験が必要とされ、合格すれば中規模以上の建築工事で現場代理人や主任技術者として活躍できます。現場作業からマネジメント職へとキャリアチェンジしたい方や、管理職としての収入・待遇アップを目指す方にとっては、取得価値の非常に高い資格です。
1級土木施工管理技士
土木分野における最上級の施工管理資格で、道路・外構・造成工事など公共インフラ整備の現場で重宝されます。実務経験5年以上が受験要件となりますが、合格すれば官公庁案件や大型現場における監督業務を担うことが可能になります。ブロック工から土木施工管理の領域へと職域を広げたい方にとって、確かなキャリアアップの鍵となる資格です。
1級ブロック建築技能士
ブロック積みに関する国家技能検定の最高位資格であり、熟練の証ともいえる存在です。7年以上の実務経験が必要で、積み方の美しさ・安全性・スピードなどが高いレベルで求められます。合格者はブロック工の現場において技術指導者や品質管理者としての役割も期待され、若手育成や現場監修にも携わることが可能になります。職人としての誇りを形にできる資格です。
1級エクステリアプランナー
外構・景観デザインの提案・設計における最上位の民間資格で、2級よりもさらに高度なプランニング力や実務知識が求められます。現場での経験を活かしつつ、顧客提案や設計に携わることで、施工+設計の両輪で活躍できるようになります。ブロック積みだけに留まらず、庭や門まわりなど住宅の「顔」をデザインする立場へと進みたい方におすすめの資格です。
職長・安全衛生責任者教育
現場のリーダー(職長)として必要な知識と安全責任を学ぶための厚労省所管の法定教育です。キャリア3年目以降、後輩や作業員を束ねる立場になると、必須の資格となります。KY(危険予知)活動やリスクアセスメント、作業指示の方法、安全衛生活動の実務などを学ぶことで、チーム全体の安全と生産性を高められる存在に。マネジメントへの第一歩となる講習です。
7年目以降~10年目まで
長年の現場経験を積んだ後、さらに専門性と責任を高めたキャリアを築くために目指せるのが「登録エクステリア基幹技能者」です。熟練職人としてだけでなく、**“現場全体の指導者・監督者”**としてのスキルを備えることが求められます。経験と実績に裏打ちされた、職人としての最上位クラスの称号ともいえる資格です。
登録エクステリア基幹技能者
エクステリア工事における「職長以上の管理者」としての役割を担うための国土交通省認定資格です。受講にはエクステリア工事に関わる実務経験10年以上および1級ブロック建築技能士または1級エクステリアプランナーなどの資格が必要です。現場管理能力・安全衛生管理・工程調整・施工品質の統括力など、施工現場を包括的に管理する技術者として認定されます。官公庁発注工事では配置要件とされるケースもあり、信頼性・収入・地位のすべてを高められる資格です。
ブロック塀診断士
「ブロック塀診断士」は、地震や老朽化によるブロック塀の倒壊リスクを防ぐために、既存塀の安全性を診断・指導できる民間資格です。公益社団法人 日本エクステリア建設業協会(JPEX)が認定しており、受講資格には実務経験や関連資格が必要となります。地域の安心・安全を守る社会的意義の高い資格で、特に公共性の高い現場やリフォーム需要のある住宅分野で重宝されます。ブロック工の実務経験を活かし、調査・診断という新たなフィールドに活躍の幅を広げられる資格です。